同じように外国人である私が、盛岡への道のりをいくつか調べてみると、東京から盛岡までの所要時間が、東京から京都までのそれと、新幹線では約5分の差でしかないとわかって、驚きました。京都はじめ「ゴールデン・トライアングル」では、長年にわたって私たち外国人に対しても大きなプロモーションが行われてきた歴史がありますが、東北についてはあまり大きな宣伝はされてこなかった為なのか、今まではそれほど目立つことはありませんでした。そこで私の役割は、これを機会に東北についての知られざる情報を自ら体験し、レポートして行こうと決めたのです。しかも今回のテーマは・・・らあめん!!

東京駅を出て、僅か2時間13分の新幹線の旅。ふと気づけば、私はすでに盛岡市にいました。
2日間に渡り行われた第1回目の「みちのくらあめんクエスト」。初日は「ヌードル・ウォーク」を題された、3つのらあめん店を食べ歩くプログラムがメインです。新幹線を降りると、東北のらあめんマスターこと、“ゴリさん”(小野寺生朗さん/岩手・盛岡らあめん同好会代表)が迎えてくれます。腹ペコな参加者たちは、私も含め大興奮です。ただし唯一の心配は、 「本当に、完食できるのか?」だけ・・・。
▲ゴリさんこと、小野寺生朗さん/岩手・盛岡らあめん同好会代表
結論から言えば、私たちは本当に、僅か2時間弱の間に3種類のらあめん店を食べ歩き、3つの異なるタイプののおいしい麺をペロリと平らげてしまいました。 3杯?はい、本当に3杯です。ゴリさんは食べ歩きしやすいよう、いつもより少なめの量(ハーフサイズ)でらあめんを提供してくれたのです。ああ、夢が実現した!らあめんに溺れる夜!!
またゴリさんは、盛岡市と麺料理の関係について、惜しげもなく説明してくれました。この地域でよく知られている3種類の麺。韓国が発祥の「冷麺」、中国が発祥の「じゃじゃ麺」、そして日本オリジナルの「わんこそば」です。盛岡は日本有数の『麺都』だったんですね!!

▲冷麺 (写真引用: 「ぴょんぴょん舎」ウェブサイトより。写真をクリックすると、「ぴょんぴょん舎」ウェブサイトへジャンプします)

▲じゃじゃ麺

▲東家 (写真引用: 「東家」ウェブサイトより。写真をクリックすると、「東家」ウェブサイトへジャンプします)
でも今日は、これら既に知られている麺料理ではなく、「盛岡第4の麺・らあめん」を食べ尽くすのが私たちのミッション。なぜって?みちのくらあめんクエストでは、プログラムの最後に「My究極のらあめん」づくりが予定されているんです!味つけのヒントを得るためにも、しっかり食べ比べねばっ…。
ゴリさんが今回のプログラムの為に選んでくれた、3つのらあめんは全く味つけも異なる次の3種類のらあめんでした!!同じくプログラムに参加してくれた、大のらあめんマニアであるジョンのコメント共に紹介しますね。
- 柳家 (醤油らあめん)
ジョン「ゴリさん曰く盛岡の有名店という小さなお店。柳屋は名物「キムチ納豆らあめん」をはじめ様々ならあめんと提供してくれるのですが、ゴリさんがこの日最初のらあめんとして薦めてくれたのは、シンプルな醤油らあめんでした。あっさり安定のお味。名物のキムチ納豆も気になりますが、今回の参加者は多国籍ですからゴリさんもきっと気を使ってくれたんでしょう。」(住所:岩手県盛岡市大通2丁目4−6)
- 好誠 (とんこつらあめん)
ジョン「おいしい!!トンコツのスープを作るのに最大48時間かかることがあるんだそうです。沸騰した豚の骨、脂肪、コラーゲンを高温で加熱して作られた厚い白いスープで、溶けたバターまたは重いグレービーのようにも見えました。トンコツらあめんはスープを作るにあたって鶏肉、牛肉、豆乳、塩などなど、各ブレンドによって異なる味つけになりますので、仮に2つのトンコツのラーメン店に行った場合でも、スープが同じように味わうことはありません。好誠のスープは確かにとんこつなのですが、独特の濃厚さがクセになるものでした!」 (住所:岩手県盛岡市大通1-11-18)
- つぼ半 (あんかけらあめん)
雪が多い岩手では、体を芯から温めてくれる「あんかけスープ」を使ったらあめんがあるんだそうです。 あんかけは、じゃがいもの澱粉を使ってスープをトロトロに濃くしています。 このスープに濃いテクスチャーが与えられたことにより、食べ終わるころにはかなりの満腹感がこみ上げてきました。(住所:岩手県盛岡市菜園2丁目6−32)
盛岡でらあめんを食べ歩いて分かったことがあります。盛岡の美味しい冷麺たしかに有名ですが、盛岡に来るなら、らあめんも忘れちゃダメ!盛岡は本当に、ラーメン料理の宝庫だったのです。
オースティンさんの「みちのくらあめんクエスト」参戦記 (続きを読む)